JIFFAからのお知らせ

JIFFAの最新ニュースをお届けします。

近年、経済のグローバル化に呼応して、主要企業は、その調達、生産、販売活動を、国境を越えて最適化しようと日夜真剣に取り組んでいます。国際輸送される物品の量は飛躍的に増え、その流れも益々複雑化しましたが、それをしっかりと支えているのが、国際フレイトフォワーダーであることは言うまでもありません。

この度、JIFFA法務委員会では、JIFFA Forwarder’s Cargo Receipt (FCR)フォームの表面設計及び約款を全面的に見直しました。2003年に運送取次事業に対する国土交通省の規制がなくなったことから、フォワーディング業務に適用する新たなFCRを作ろうとの機運が起こりました。それに呼応して、JIFFA法務委員会では鋭意検討を続け、この程新JIFFA FCRの成案を得たものです。新JIFFA FCRフォームの約款は、表面約款と裏面約款から構成されており、裏面約款にはJIFFA標準取引条件(2010)を採用し、顧客の義務と責任、及びフォワーダーの責任原則と責任制限を明確にしています。

新JIFFA FCRの制定と同時に、今回策定されたJIFFA FCRフォームを広く活用いただくために「やさしいJIFFA FCRの手引」を発刊することになりました。本手引は、JIFFA会員企業で働くスタッフが、FCRを発行する際知っておいて欲しい事項を、わかり易く解説しました。今回初めての試みとして、本手引に英語の大意を付け、わが国フォワーダーのさらなるグローバル化の一助となるよう致しました。

「新JIFFA FCRフォーム」の発注と「やさしいJIFFA FCRの手引」の購入申し込みを7月30日より開始します。「新JIFFA FCRフォーム」の発注は、以下のフォームに記入の上、JIFFA事務局[ gene@jiffa.or.jp ]宛てにメールにて願います。「やさしいJIFFA FCRの手引」の購入申し込みは、JIFFAホームページの刊行物一覧・購入申し込みで受け付けを開始します。

これに先立ち、既にご案内の通り、7月26日(木)に東京で、7月27日(金)大阪で研修会を開催します。研修会の第一部は、JIFFA 法務委員会の委員長であり、この度の作成にご尽力をいただきましたJIFFA顧問弁護士である岡部・山口法律事務所の岡部弁護士に新JIFFA FCRフォームの主要なポイントと発行するに際し理解しておく重要な事項について解説をいただきます。第二部は、この度の「新JIFFA FCRフォーム」と「やさしいJIFFA FCRの手引」の作成に際し、専門的な知見と最近のFCRに関連する事故事例をもとに非常に有益な助言をいただいたTT Club(※)のLegal Consultantであり英国のBarrister(法廷弁護士)であるMr.Ian Hyslopに、新JIFFA FCRを発行するに際してのリスクマネージメントの解説(逐次訳つき)を戴くこととしております。

この研修会は、新JIFFA FCRを活用して、益々高度化する荷主の国際物流ニーズに的確に応えるために非常に役立つ講座です。多数の会員各位が積極的に参加されるようお勧めします。

※TT Club
TT Club (Through Transport Mutual Insurance Association Ltd. incorporated in Bermuda と TT Club Mutual Insurance Ltd. registered in England の通称) は、国際輸送とロジスティクス業界への保険と関連のリスク・マネジメント・サービスのプロバイダーです。1968年に相互保険組合として設立され、加入メンバーの複合一貫輸送オペレーターに賠償責任保険とその所有するまたはリースした財物、運搬機器等の物保険を提供するスペシャリストです。相互保険組合として、その被保険者(メンバー)により所有される非営利組織です
メンバーの構成は、国際的な船会社、港湾当局、貨客ターミナル・オペレーター、フレイト・フォワーダー、ロジスティクス・カンパニー等広範囲にわたっています。複合一貫輸送業界と共に発展してきた 本クラブ は、独立した業界のフォーラムとして認識され、FIATA、IAPH(The International Association of Ports and Harbors=国際港湾協会)、ESPO(European Sea Ports Organisation)、ICHCA(International Cargo Handling Co-ordination Association=国際荷役調整協会)、IMO(International Maritime Organization=国際海事機関) 等の国際的な業界団体とも密接に連絡を取っております。加入の引き受け及びクレーム・ハンドリング、支払い等の本クラブの業務は、独立したプロの管理者である Thomas Miller (Bermuda) Ltd. に委託され、実務はその代理者がロンドンその他主要拠点にて行っています。さらに世界の主要港にコレスポンデンツ(一種の代理店)を置き、メンバーに必要なサービスを提供しています。TT Clubは、グローバルネットワークを生かした、クレーム・ハンドリングには定評があるといわれています。日本では、コレスポンデンツとして、ISS P&I Japan がアポイントされています。


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